それを仮乗車と呼べるなら〜TIME配信を観る(準備編)

ー前回までのあらすじ

超特急の沼に堕ちた私はアリーナツアーの生配信を観ることになった。

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2023年12月10日、U-NEXTでTIMEの横浜公演の2日目が生配信された。一週間アーカイブを見る事ができる。つまり一週間の間に出来るだけたくさん観ておきたい、という事になる。

当時からは少し日が経っている事と、2ヶ月後の今、再配信が始まった事で記憶が混沌としている。なるべく当時の感想に寄せて振り返りつつ、今だから思う事も交えたい。

現場に行くことはできないけど、ライブの時間を一緒に過ごすんだし、仮に乗車するって言ってもいいのではないか。言うなれば仮免許のようなイメージ。

よし、仮乗車と呼ぶ事にしよう。

改めて。私は新規8号車である。初めて超特急を見た時から彼らは9人だった。曲もほとんど知らない。この12/10時点では数曲のMVと配信されたライブパフォーマンス、それとProgressのライブを円盤で一度観ただけの状況であった。新世界もまだ観ていない。いきなりTIMEを観るのである。今考えるとなんかすごい。準備運動をちゃんとしないでいきなり全力疾走するような感じか。

以前の曲を9人体制でパフォーマンスすること、且つ新曲を披露することについて思う事は人それぞれだろうし、どの時点から8号車なのかによってもだいぶ受け止め方は違うと思う。あくまでも新規8号車である私個人の感想であるので、その点をご了承いただきたい。

 

仮乗車に先立ち、問題がひとつあった。

ペンラである。もちろん新規の私は持っていないし、この時スタダ便で買う事もできなかった。

でも8号車さん達みんな持ってるし、私もメンバーの煽りにペンラをくるくる回して答えたい。何か代わりになるようなもの…。私はその時キッチンにいた。キッチンペーパーがなくなったので交換していたのだ。

そうだ、キッチンペーパーの芯!同じくらいの大きさなのではないか。

これに緑色の紙を巻けば…。私の目に入ったのは、前(というかその時も推してたというか)推しのファンクラブの会報が入っている封筒だった。少し前に届いていたのだが、まだ開けてなかった。それはB5くらいの大きさで緑色なのだった。ファンクラブに入ったばかりの頃は封筒も大切に取っておいたものだ。17年の月日が流れ、さすがに近頃は封筒は捨てていたが。

なんてちょうどいい。私はこの時のために前推しのファンクラブに入っていたのかもしれない。

さっそく封筒を切り開きキッチンペーパーの芯に巻きつける。なかなかいい出来だった。夫にペンラを自分で作ると言ってあったので見せた。「それ使うんじゃないかと思ってた。あーあ、とうとうそこまできたか。……でも、なかなかよく出来てるよ。」と言われた。私は目的を達成するためなら手段を選ばない傾向がある。いい出来だと言われ満足した。光らないけどね。

山ほどある前推しのツアTとタオルの中から緑色の物を選び出し着用した。私は4推しなのだ。ライブの時に身に纏うものは緑色でなければいけない。この際Tシャツとタオルに書いてある字の事は忘れる事にする。緑色である事が重要なのだから。

余談だが、この時着たTシャツはその後たびたび超チューバーや楽屋入りの時にアロハが着ているもの(多分私服)と酷似しており、まさかアロハは同担だったのかと驚いた。絶対違うと思うけど。

 

これで準備は整った。さあ、開演を待とう。

 

赤紫と青紫の光がゆっくり回転する。客席はほぼ満席。

一度だけぴあアリーナMMで行われたライブに参戦したことがある。もちろん前推しのライブである。アリーナ席のステージに向かってやや右、前から3列目の席だった。ブロックの一番端ということもあり開演ギリギリに駆け込んだので、あまり会場全体を見回す余裕がなかった。改めて会場の大きさに驚く。あの時はステージとすごく近かったんだなあ、とぼんやり考える。少しだけ当時の記憶が蘇る。ステージに近すぎると全体が見づらい。超特急のライブだったらもう少し後ろの席の真ん中くらいがいいなあ。自分でも驚くほどそれは過去の出来事になっていた。今の自分のど真ん中は超特急なんだ。改めて超特急という光の強さを実感する。

そうこうしているうちに場内アナウンスが始まった。いよいよ感が増す。それだけでもわーって思うのに、なんとリョウガくんの声ではないか。リョウガくんが影ナレをやるなんて知らなかった。でもリョウガくんの声だという事はすぐわかった。会場の皆さんが驚いている様子はない。お約束なんですね。

高校の部活レベルだけど少しだけアナウンスの勉強をした事のある私は、リョウガくんのアナウンスの上手さに正直驚いた。美声なのは知ってたけど、あんなに澱みなく滑舌良く聞きやすいスピードでナレーションするのは側で聞いているよりずっと技術が必要だ。しかも少し笑いをとりつつ会場をあたためる。これから3時間弱のライブを控えてるのに。メンタル強いな。声も腹から出ている。インナーマッスル鍛えてそうだもんね。リョウガくん、やはり侮れない人。

赤紫と青紫のライトがゆっくり回転する。会場のBGMのボリュームが少しずつ大きくなる。ステージ上部、天井の近くに白い光が現れた。徐々に明るさを増す。どんどん光は強くなり会場全体を明るく照らす。それはまるで超特急のようだ。

一瞬で暗転し歓声が上がった。色とりどりのペンラが揺れる。

いよいよ開演の時を迎える。

 

前置きだけで非常に長くなってしまいました。ここまで読んでいただきありがとうございます。ライブを観た感想については、後日記したいと思います。