どんな時だって君らしくあれ〜アコースティック超特急に乗る前に

 

 

そもそも私がこのブログを始めたのは、初乗車をレポしたかったからだ。まずは練習を兼ねて出会いから沼堕ち、そして沼の中の日々を書いてみようと思ったのだった。

このたび超特急に乗車する前に「せぶいれのうた」に乗車できる事になった。つまり、私の初乗車レポは「せぶいれのうた」レポという流れになった。

ところで、なぜ「せぶいれのうた」に乗車するのか。ボーカル二人だけでのパフォーマンスだ。8号車ならば当然観てみたいだろう。しかし、私は地方住みである。しかもそこそこ遠いところだ。それでも、わざわざ出向くのには理由がある。

私はシューくんが好きだから。そして夫はタカシくんが好きだから。

二人ともけっこうな強火だ。2月に私の誕生日があるという口実で、夫がチケットを取ってくれた。

あれ?4推しじゃないの?と思った方。もちろん4推しでもある。だが、最近シューくんの事が気になってしょうがない。なぜシューくんを推すようになったかは、また日を改めてお伝えしたい。

今回は、せぶいれの二人に対する想い、そしてYouTubeでプレミア配信されたアコースティック超特急の3曲を観て聴いて、考えたこと、感じたことを記したい。

少し話が長くなりそうなので項目ごとに分けたいと思う。できれば順番に読んでいただきたいが、興味のある所にジャンプしていただいてもよろしいかと思う。

それでは、どうぞ。

 

 

「せぶいれ」はふたり

シューくんの歌が好きだ。声が好きなのだ。彼の持ち味であるハイトーンは言うまでもないが、低い音域を歌う時の抑えたような声が好きだ。息の分量が多めな時もあるし、強めに歌う時も、しゃくる時もある。ファルセットも好きだし、唸りを入れるところも好きだ。その時々によって万華鏡のように変化する。それを聴くのが楽しい。喋ってる時の飾らない声も好きだ。

タカシくんの声とは声質もタイプも違う。だからこそ二人の声が重なった時の響きや奥行きが増す感じがたまらない。声が似てるな、と思うこともある。たまにどっちが歌ってるのかわからない時もある。ハモってるとどこまでも音が広がるし、ユニゾンで歌うことによってそのフレーズが際立つ感じも好きだ。

タカシくんが一人でボーカルを担当していた時、当然他のメンバーはタカシくんを支えていたんだと思う。だけど、実際に歌うのはタカシくん一人だ。誰にも相談できないこともあったと思うし、自分一人で全てを決断しなくてはいけないのは大変なプレッシャーだったはずだ。たった一人で闘い続け、磨き上げたからこそ、タカシくんの歌は私の胸に響き、心を深く突き刺す。初めてライブ映像を観た時、これを全部一人で歌ってるのか、しかも踊りながら?と心底驚いた。

シューくんも闘う人だ。シューくんは自分が歌う場所を求めていたんだと思う。きっと、いろんなシチュエーションでどうすれば一番いいパフォーマンスが出来るか、いつも考えている。

「考える」が、シューくんのキーワードだ。彼はいつも考えている。目を見るとわかる。周りとどうバランスを取るのが最善か、自分はどう振る舞うべきか。周りをよく見ている。だから勘がいい。頭の回転が速い。曲がった事が大嫌い、と本人も言っているが、時に言わなくてもいいことも言ってしまうのかもしれない。でも、それさえも多分考えた末の結論なんだと思う。きっと楽をしようとは思っていない。歌を自分の中に叩き込み、身を削るように歌う。だからシューくんの歌は積もり積もって私の心に沁みわたる。胸の奥深くに浸透する。

二人が出会い、お互いを認め、求め、今がある。タカシくんは今まで一人で考えて決めていた事をシューくんにぶつける事で新たな気付きがあったり、難しい問題を二人で分け合える事で少し楽になったと思う。シューくんとツインボーカルになってからのタカシくんの歌は、緩急がはっきりして、より叙情的になり、さらに魅力が増した。これは明らかにシューくんの影響だと思う。シューくんに出会ってタカシくんの世界は広がった。

シューくんもそうだ。シューくんは加入当初から見て、だいぶ歌い方が変わった。私は最初の頃の少し荒削りな歌い方も大好きだ。

初めは既存の曲を覚え新曲を覚え、その時持っているカードで勝負するというイメージだった。その後、タカシくんと一緒に練習したり、意識を擦り合わせたり、一緒にご飯を食べたり、他愛もない話をしたり、タカシくんの好きな動物の話を聞いたり。時を重ねるごとに、いろんな情報がインプットされシューくんの中で消化された。タカシくんと歌うために、二人で歌うために変化していった。

タカシくんの歌はタカシくんの涙を浴び、踏み固められた大地となった。そしてシューくんと出会い花を咲かせ、二人の歌は大きく実を結ぶ。

普段の様子をインスタ等で見るたびに、二人の距離の近さ、表情の柔らかさから、お互いを信頼し合っているのが伝わってきて嬉しくなる。私達に見せつけるように仲の良い写真を投稿し合っているのは微笑ましい以外の何物でもない。二人の写真を見る時、私は必ず微笑んでいると思う。

いろいろ書いてきたが、私は二人の事を何も知らない。与えられた情報を見聞きして勝手に考えた事だ。

 

「せぶいれのうた」と題してボーカル二人だけのライブが行われるのに先立ち、二人だけのパフォーマンスがアコースティック超特急#1#2#3としてYouTubeでプレミア配信された。ライブの予習を兼ねてその日を思い出してみたい。

 

#1 Yell 2023年12月20日

私は昨年末から8号車となり、TIMEの配信アーカイブを3日前に見終えたばかりであった。Yellという曲があるのは知識としては知っていた。どうやらウェディングソングらしい。聴いた事がない。この日初めて聴いた。

曲前軽く打ち合わせをするシューくんとタカシくん。画面に映し出された二人の美しさに息を呑んだ。照明の効果だという事はわかっているけど、なんかキラキラしている。ヤバ、タカシくんめちゃカッコいい…。

曲が始まると私の目は画面に吸い寄せられた。途中で夫が何か言った。うん、と返事をした。照明が明るくなったり2番が始まる時は暗くなったり、気持ちの揺れをうまく表現している。演出なのかもしれないが、シューくんが右手でマイクを持ち、左手を肘のところで軽く曲げる。タカシくんは左手でマイクを持ち、右手を肘のところで軽く曲げる。二人は何度も目を合わせ微笑みあう。二人の手が近付く。今にもタカシくんがシューくんの手を握るんじゃないかとドキドキした。曲中ずっとそうだった。もういっそのこと恋人つなぎして欲しい。じらされると余計に心がざわつく。結局手をつないではくれなかった。当たり前か。

シューくんはタカシくんがソロで歌ってる時、一緒に口ずさむことが多い。口の動きだけかもしれないが、マイクを外しているのでもしかしたら一緒に歌ってるのかもしれない。それを見るのが好きだ。あ、一緒に歌ってる、と嬉しくなる。

ラスサビでのシューくんのソロ。アップになる。

”ゆっくりと歩き出す君は綺麗さ”の”君は”のところで左手の人差し指で軽くこちらを指さす。

ズッキューン。その時シューくんに撃ち抜かれた。笑顔、破壊力マックスです。

滑らかな発声で丁寧に音をなぞる二人は終始キラキラしていて、二人で歌うことの幸せを噛みしめているようだった。Yellはウエディングソングだけど、せぶいれとしてこれからも歌っていく二人を祝福しているように聞こえた。

続けて2回目を見た時二人の周りにメンバーカラーの花が飾ってあることに気づいた。二人の前には8号車のピンクの花もある。夫に教えると「さっきそう言ったじゃない。聞いてなかったの?」聞こえなかったよ。私には二人しか見えてなかった。

 

#2 Thinking of You  2024年1月18日

B9に収録されているこの曲は二人で歌っている新曲だ。他の2曲と違い二人の歌を聴き比べられる。私はランニング中にB9を聴くことが多く、大きな声では言えないがスローなテンポのこの曲をスキップすることもある(キャーごめんなさい)。そこまで聴き込んでいない。でも、あえてそのまま配信を観ることにした。

最初の場面は打ち合わせ。「ありがとー」の言い方が可愛いシューくん。「お願いします」が野郎の声なシューくん。水を飲んだり自由に振る舞うシューくんを気遣うように見るタカシくんが愛しい。観る前からありがとうだらけ。

今回はキーボードとドラムスとボーカルだけの編成なので声と楽器の音のバランスが難しい。どちらかが際立ってもいけない。音のチャンネルが少ないほどボーカルは楽器の一部になる。CDの方はそれはそれでバランスが取れているのだが、今回のアレンジだとよりボーカルが際立ち、歌詞の内容が届くような感じがした。

会えない時間もいつも君を想っているよ。という歌詞の内容をなぞるように二人は目を合わせない。二人とも声が柔らかい。かすかな息遣いさえ近く聴こえる。

Thinking of Youは高音の掛け合いが美しい曲だ。

"like a moon like a moon light 

like a moon like a moon light"

はっとした。コーラスくらいに思っていたフレーズが迫ってくる。少し低音域。交互に歌う。決して目立たず、でも振り返るといつも柔らかく輝いている、月。暗い夜にいつも足元を照らしてくれる、月。

タカシくんが太陽ならシューくんは月だね。少し前に夫と話していたことが蘇る。太陽の明かりを反射して柔らかく優しく輝く月。毎日形を変え、見上げるたび違う場所で輝いている。やっぱりシューくんは月なんだね。

ラスサビで私はまたはっとした。

”どんな時だって君らしくあれ”

シューくんはそれまでの柔らかい声と違い、低い方に厚みを持たせるように喉を広げるように歌い上げる。伝えたいメッセージなのかな。CDにこのフレーズあったっけ。CDを聴いてみる。歌ってないな。歌詞カードを確認する。歌詞にない。そうか、シューくんのオリジナル?それを新しく付け加えたのかな。イヤホンで聴いてみた。ごく小さく、コーラスで歌われていた。全然気付いてなかった。どうしてここを大きく歌ったのかわからない。演出なのか、シューくんとタカシくんの判断なのか。それでも私の心にくっきりと刻まれた。

”どんな時だって君らしくあれ”

二人にもそうあってもらいたい。みんなきっとそう思ってる。

"Thinking of You"

二人は最後お互いを見ていた。高音が美しい。

 

#3 refrain 2024年1月30日

refrainがプレミア配信されるという発表があったのは当日の20時頃だったと記憶している。仕事が長引き少し疲れていたところにその知らせはひらりと舞い降りた。私と夫は沸き立った。21時の配信に間に合わせる事に全力を注ぐ。

最初にrefrainが#3だと聞いた時は、てっきりシューくんのソロだと思った。TIMEで歌っていたし、ひとりずつソロがあるのかと。

最初の打ち合わせの場面。タカシくんとシューくんが映った。あ、二人なんだ。そうだよね。せぶいれのうたなんだもん。キーボードのタッチが聴こえた時、驚いた。

ジャズ?え?

曲が始まる。ジャズのアレンジ。この曲は多分、遠距離恋愛になってしまう二人の物語。離れ離れになる最後の日の切ない気持ちを切り取った曲だ。

でも、二人とも楽しそう。歌詞の内容の解釈としてはTIMEのシューくんのソロの方がしっくりくる。タカシくんが今回はどれだけ遊べるかだって言ってたし、チャレンジなんだろう。

薄青いライティングがまるで水槽の中みたいだ。タカシくんがセクシーだなんて、この時初めて思った。ちょっと危険な香り。ドキドキしてしまう。シューくんは小悪魔みたいに上目遣いでタカシくんを見つめる。なんのご褒美なんですか、これは。

悲しみや切なさと少し離れたところでのrefrain。悪くなかった。二人ともかっこよかったし、この曲この後どうなっちゃうの?っていうワクワク感がよかった。

ところで、TIMEのrefrain の時もそうなのだが、“イカナイデ” “ダイスキダヨ”のところが非常に好きだ。必ず「俺も好きーーー!!」と叫んでしまう。なぜ「俺」なのかは自分でもよくわからない。初見の時に自然にそう叫んでいた。毎回「俺も好きーーー!!」と叫んでいる。自分の内なる声に身を委ねるのも悪くない。夫は慣れたのか諦めたのか何も言わない。きっと次に観た時も叫ぶ。

 

この日は愛犬の命日だった。ちょうど5年になる。いつもは当日の思い出話をしたりして、めそめそしんみり過ごすことが多い。今年はrefrainのプレミア配信が降ってきた事によって大騒ぎした。バタバタと準備し、観た後はXでお友達の8号車さんたちと沸きに沸いた。シューくんがいかに可愛いかったか。そしてあざとかったか。タカシくんがいかにかっこよかったか。ジャズなんてびっくりした。口々に言い合うのが楽しかった。

いつものしんみりした雰囲気は全く無かった。せぶいれのおかげで一歩前に進めたんだと思う。

 

シューくんとタカシくんは、お互いを認め合い求め合い高め合って、どんどん進化している。まるで昇龍のように。出会ってから2年弱。ボーカル新メンバーが決まるまで紆余曲折あったとはいえ9人体制になってからは順風満帆としかいえない。ずっと一人で背負っていた重い荷物をシューくんが一緒に持ちたいと言ってくれたことが、どんなにタカシくんの心を軽くしたのだろう。二人で歌ってる時の満ち足りたようなタカシくんの顔を見るたび、胸の奥がキュッとなる。シューくんは自分の輝ける場所を見つけ信頼できるバディと巡り合った。タカシくんと二人で歌うシューくんが微笑むたび、私も微笑んでしまう。今は蜜月だ。厳しい事を言うようだが、ずっといい時代が続く事は残念ながら無い。この先うまくいかなくなる局面もあるだろう。

でも。いい時も悪い時も、その時にしか歌えない二人の歌を紡いで欲しい。

いつも、ずっと、そばで見ていたい。ずっと聴かせて欲しい。

どんな時だって「せぶいれ」らしい歌を。

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。予定の字数を大幅に上回りましたが、今の率直な気持ちを記したかったので、あえて心の赴くままに書いてみました。

いよいよ「せぶいれのうた」乗車のお時間となりました。

記憶を無くさないように、しっかり脳裏に焼き付けてきます。