衝撃的、関コレ2024

3/20にXにポストしたものを長尺で編み直しています。内容が重複する事をご了承ください。

最推しであるシューくんをメインに語っております。ニュートラルな目線ではありません。

嫌な方はスルーしてくださいね。

 

すごいものを見た。

黙っていられない。

3/20大阪で関西コレクション(以下、関コレ)が開催された。

超特急がゲストとして、そのステージでパフォーマンスする事は知識としては知っていた。でも、配信があるとか、それが有料なのか無料なのか調べたりしなかった。

地方住みの私にとって、ツアーはさておきフェスやイベントなどはなかなか観に行ける機会がないので、アナウンスがあってもあまり気にしていない。私には見る事のできない、関係ない出来事なのである。これは超特急だから、ではなく以前からそうだ。

だから今回も、関コレに出演すると聞いても、あーそうなんだ〜、くらいのスタンスだった。

けれど。前夜、わりと遅い時間にTikTokライブ配信がある事を知った。仲良しさんのポストで知った。

え!TikTokで?ライブ配信?そういう事なら見ない選択肢はない。

関コレ、長い。しかもタイムテーブル(以下、タイテ)公式で発表されていない。

13:30から21:00頃までずーっと見ていないといけないの?それは無理だ。

当日、現地入りしている8号車さんのポストや仲良しさんからの情報でだいたいのタイテを入手。みなさん本当にありがとうございました。

長丁場のコレクションだから、はっきり何時と言えないのは仕方ないけど、遠方から現地入りしている人の中には結局見られないまま帰る人もいると聞くと胸が痛む。どうにかなりませんかね。

今日何の曲かな、何曲やるのかな、と予想した。

絶対Count Downはセトリに入れるだろうと思っていた。初めて超特急を見る人の度肝を抜くのに相応しい。待って、MORA MORAもいいね。振り幅大事だからバッタマンかな。Thinking of You で、激しいとしっとりの対比を魅せるのもいいな。

Count Downは新曲で、4/17にリリースされるEPの通常盤に収録されている。今回のパフォーマンスを見て超特急に興味を持ってもらってEPを買ってもらえたら、そこにあの時観たあの曲が入ってないと意味がない。現段階でそれが可能なのはCount Downだ。そのあとライブにも足を運べると完璧だ。3/20現在では春ツのチケットは完売だが、8号車の日以外にもきっと新しい8号車さんが乗車できる機会はあると信じている。

前日シューくんがインスタストーリーにCount Down を振り付けしたKAITAさんの動画を引用していたので、半ば確信に近かった。確かにMORA MORAもKAITAさんの振り付けだけど、ワンマンでもないのにその2曲を続けるなんて考えられない。それはキツイ。陸上で3000メートル障害を立て続けに2本走るようなものだ。(わかりにくい例えですみません。3000メートル障害は、ほぼ無酸素運動に近い状態でハードルや水濠を飛び越えながら4〜5分走り続ける大変キツい競技です)

だからCount Down が確定ならMORA MORAは無いと思った。

 

出番は18:00過ぎかな、と予想を立てていたが、だいぶ押しているのか19:00少し前に超特急のライブは始まった。

いよいよだ、と思った時緊張した。

嘘だ。朝からずっと緊張していた。いや、関コレが京セラドームで行われると知った時から。

緊張していたんだ、きっと。ずっと。

9人体制になってから初めてのドーム公演だそうだ。二桁メンバーは初めてのドーム。

初めてドームでパフォーマンスする。

シューくんはそれが夢だと言っていた。ワンマンではないけど、でもたくさんの観客を前にドームで歌う。シューくんの緊張を考えると私も手が震えてしまう。

汗ばむ手で緑とチャコールのペンラを握り締める。夫は横で赤と白のペンラを持ち、テレビの前に2人で立った。

発車のベルが鳴り響く。暗いステージにメンバーが出てきた。横一列に並んでいる。

ああ、やっぱり。

イントロで確信に変わった。

やっぱりCount Down 。

たくちゃんが狼煙を上げる。気合いすごい。たくちゃんはライブの時いつも自分をさらけ出していて、いつもカッコいい。たくちゃんの声が少し裏返った。今日のライブが超特急にとってどんなに重要な位置付けなのか悟った。

衣装がカッコいい。黒を基調にしていて、ワンポイントでメンバーカラーが使われている。シューくんは黒のシャツとボトムスで、ジャケットがチャコールだった。少し前に髪を短くして、ダークなピンクに染め直していた。この日のためなのかどうかはシューくんにしかわからない。

メンバー全員、TIMEで見た時より鬼気迫っていた。ユーキくんに圧倒される。なんという目をしてるんだろう。ユーキくんは憑依型ダンサーだと言われることが多いが、ちょっと違う。ユーキくんは何にもなりきってないし、何もユーキくんに乗り移ってない。ユーキくんは自らの情熱と信念と突き上げてくる感情を放出させながら踊っている。それが見る者の心をとらえて離さないのだと思う。

全体にピリピリした雰囲気でパフォーマンスは続いている。気迫のこもったダンス。ボーカルは超特急史上最高ハイトーンとシューくんが言っていたように激しい。

センターステージに出て来るところで「楽しみたいじゃん(歌詞は曖昧です)」というフレーズがある。TIME 配信でもそうなのだが、ここでボーカル2人は目を合わせて微笑んだ。この緊迫したステージで笑うなんて。リハからいつもそうなのか、タイミングもぴったり。涙が出そうになる。ここで笑える、2人で楽しもうという気持ちを共有しているシューくんとタカシくんの揺るぎない自信と信頼関係に胸が熱くなる。

暗い観客席に色とりどりのペンラが揺れる。たくさんの8号車さんが乗車しているんだ。イベントやフェスは言ってみればアウェイだ。そんな時ペンラがどんなにメンバーに力をくれるんだろう。なんか嬉しくなった。

エンディングで舞台は暗転し、センターでユーキくんがしゃがんだ。

え?まさか…(この時の事を思い出すと今でも涙が出そう)

イントロが始まった時私は絶叫した(いつも叫んでるんですけどね)。

MORA MORA!まさか!

嬉しい気持ちよりボーカルが心配だった。こんな激しいダンスをしながら歌う事がどんなに大変か。この2曲が続く事がどんなにすごい事なのか。大きな声で叫びたかった。

いつもより前のめりな感じでパフォーマンスは続く。もちろん悪い意味であるはずがない。気持ちがこもっているのが痛いほど伝わる。

1曲目の時からシューくんが少し心配だった。いつもより息が切れている。声が出ていないわけではない。でも時々声が揺らぐ。大丈夫かな。

シューくんが高くジャンプするところが好きだ。

“鼓動トキメキ痛い アドレナリン達は待ち……”

歌詞がとんだ。ハラハラしながら見つめる。

次の"起こすAction!“も、いつもæを綺麗に発音しているのに“アクション”と歌っているように聞こえた。シューくんはあまりこういう事がないから、それほどの緊張と気合いで臨んでいるんだと、私も緊張した。

もう一度ソロパートがある。頑張って。祈るような気持ちで見守る。

Raise up〜から始まるソロの直前、タカシくんのパート。Give it up!を3回歌うその3回目、シューくんと交差する。すごく気合いの入った声。シューくんに気合いを入れた。ほんとのところはもちろんわからない。でも、タカシくんはシューくんの異変に気づいて気遣ったんだと思っている。一瞬の出来事だった。

3曲目はBurn!だなんて。このセトリ考えた人誰?好きすぎる。ユーキくんなんだと思うけど。

どんな困難にも諦めずに立ち向かう。この先を見据え、熱い情熱を感じる曲だ。

二桁メンバーにとっては超特急募の最終審査の課題曲でもあった思い出深い曲。この曲を今日パフォーマンスする事に大きな意味があったんだと思う。

全部終わった最後のポーズの時、ユーキくんがシューくんを抱きしめた。2人とも緊張がほぐれたのか笑った。2人ともすごく素敵な笑顔だった。左手だけだったけど、ユーキくんは確かにシューくんを抱きしめたんだと思う。シューくんの、この舞台にかける想いをユーキくんはきっとわかってた。

舞台を捌ける時、みんなやり切った表情だった。

この3曲を関コレでパフォーマンスする事の意味。これが無料でライブ配信されているという事。撮影可であるという事。(SNSでの拡散はダメとの事だけど)

超特急が圧倒的な存在感とスキルとパワーを持っている事を見た人は感じたと思う。この人たちが私の推しであるという事が誇らしく、彼らが愛しくてたまらなかった。そして、自分が8号車の端くれだという事もどうしようもなく誇らしかった。

きっと今日の関コレは超特急史上歴史に残るほどのパフォーマンスで、これから新しい未来を作っていく彼らの歴史に立ち会えている事に身震いする。

もう超特急にとってドームは夢でも憧れの場所でもない。現実だ。ドームのステージに立つという事が現実味を帯びている。そして必ずこの手に掴むという気迫。だからこその緊張。もしかしたら空回り。それも全部、今の超特急の立ち位置で彼らのリアルな姿だ。上手くそつなくやるよりずっと心に響くパフォーマンスだった。

もう諦めないで立ち向かう時期は終わったよ。あなた達はずっと諦めないで立ち向かってきた。実現へのカウントダウンはもう始まっている。

カウント0はもう目の前だよね。

 

メンバーは当日中に東京に帰って来たらしい。疲れたと思う。ずーっと待機だもん。私だって疲れたよ。

でもきっと顔見せてくれると思っていた。日付けを跨ぐようにゲリラで始まったシューくんのキラリ配信。さすがに眠そうだった。最初の数分見逃したけど、何とか間に合った。

私がこんなにシューくんを好きなのは、シューくんが私達をすごく大切に思ってくれて愛してくれてるからなんだ。

ああ可愛いなあ。

愛しく誇らしい私の推しに2つコメントした。

「ありがとう」

「シューくん早く寝なさい」

 

 

昨日の衝撃をなるべく早く書いておきたかったので昼休みに一気に書きました。あとで見直して修正や追記すると思います。

昨日の夜中から情報はアップデートされていません。何か間違っていたり情報が古かったりしたら、すみません。あとで訂正させていただきます。

感想や、私はこう思うなどコメントしていただけると嬉しいです。超特急についてお話しましょう。どなたでもコメントしていただけるように設定しておりますので、よろしければお気軽にぜひ。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

君と、奏で〜せぶいれのうた後記

 

せぶいれのうたが終わってからもう一週間以上経つ。

超特急は個人の活動も活発な上に、初となるEPの発売、春のホールツアーも控えており、連日新しい情報の供給がある。誰もが前に進んでいるように見える。

私は取り残されている。いつまでもせぶいれの事を考えている。

初乗車の2日後にブログを一気に書いた。忘れてしまう前に書いてしまおうと思ったのだ。

その後で考えたり忘れたり思い出したりした事を、今の気持ちを記録したい。

 

手元に撮影可だった“refrain"の動画がある。唯一の映像記録だ(ちょっと大げさ)。動画は夫のスマホで私が撮影した。私のスマホに画像を送ってもらったのは2日後。ライブの直後にすぐに見返すことができなかった。SNSに投稿するためには編集が必要で、何度も繰り返し見た。一階席の一番後ろ。アリーナの規模を考えるとホールはステージとの距離が近い。当日もやっぱり思っていたよりステージが近いと思った。

YouTubeでプレミア配信された時と同じジャズのアレンジ。YouTubeの撮影の時は何テイク撮ったのか知らないが、なんというか「完璧にラフ」という感じ。衣装やカメラワークも含めて一つの作品だった。

ライブは一期一会だ。

この日の“refrain"はすごく生っぽかった。目を合わせるタイミングも動きもきっと打ち合わせなしだ。まさにセッション。衣装もグッズのロンTを着てる。シューくんはボトムスもジャージみたいに見えたけど、タカシくんは本編の王子様みたいな衣装の上にロンTをすっぽり被って可愛かった。

撮影に集中していて、ちゃんと見ないと後で後悔すると思った。でもどうしても録画したかった。思い出を持ちたかった。

スマホの動画を見てみると、モニターがあるのでそれぞれの表情はちゃんと見えるがステージの上の2人の姿はすごく小さい。レンズが一つだけの小さなスマホで目一杯ズームにして撮っているので画像が粗い。音は思っていたより綺麗に録れていた。

改めて見返してみると、シューくんの楽しそうな表情やクールな表情やちょっとワイルドなタカシくんや…。あの日の私の席からは遠かった場面が記録されている。シューくんのフェイクや唸り(がなり、と言われているようですが、私はずっと唸りと呼んでいたので唸りでいきます)、2人が交互に主旋律を歌っているところ。

Bメロで2人の声が重なり合うのが好きだ。タカシくんのファルセットも美しいし、シューくんの低音も痺れる。お互いの声を聞いて自分の声を合わせる。歌で会話しているみたい。内側から湧き上がる気持ちを声に乗せて歌っているようだ。YouTubeの何倍もカッコいいし、何倍も心に迫ってくる。シューくんの唸りもファルセットも鳥肌が立ちそうなくらいカッコよかった。タカシくんがあんなに自由に歌ってるの初めて見たような気がする。

何回も見ているから今記憶しているのだ。でも。

今の正直な気持ちは、録画しないでちゃんと見れば良かった、と思っている。小さくしか見えなくても肉眼で表情が見えなくても。あの日あの席から見る「せぶいれのうた」は私ひとりのもので、その時じゃなければ感じられない感情がある。もう少し生の感動を味わいたかった。

それでも、何度も動画を見返している。そして、こう思うのだ。

ああ、小さいけど画像ちょっと粗いけど。

録画してよかった。

ファン心理って複雑です。

 

ライブが終わった後日、グッズの生写真についてシューくんが言った。

「月が写ってるように見えるのがあって、それが好きだ」(言葉は違います)

確かに、二人の間に光るライトが月のように見える写真がある。

シューくんは月みたい。"Thinking of You"を聴いた時そう思った。(シューくんは月、のお話はこちらの#2Thinking of You)

シューくんも月の事を考えたんだ。気持ちを共有できたような気がして、なんかちょっとだけ嬉しかった。

"refrain"の動画をスクショしたのを見てびっくりした。ステージの上に、シューくんの上に月が出ていた。

照明が、小さく光る月みたい。

シューくん、月が綺麗ですね。

 

 

ーアカペラで始まった。「君と、奏で」。私は今驚いている。聴いたことがなかった。9人以前の曲だと思っていた。B9に収録されているんですね。今知りました。私が購入したのは初回限定盤。通常盤に収録されている曲だ。知らない事まだまだたくさんあります。二人の声が美しく、聴き惚れてしまう。歌に力がある。二人とも声が厚みを増した。シューくんの声はより丸みを帯び艶やかに響く。タカシくんはより奥行きを増し、高音の透明度が増した。最後に8号車さんがlalala…と歌うのが素敵だった。私は知らなかったので一緒に歌えなかった。あとで聴いてみようと思う。ー

 

先だってアップした初乗車ブログの「君と、奏で」の部分である。

なんてあっさりしてるんだろう。と思う。ここに書いているように私はこの曲の事を全く認識していなかった。存在すら知らなかった。

今、それをものすごく後悔している。いろんな人に知らなかったんだからしょうがないよ、と慰めてもらった。それはそうなのだ。わかっている。でも自分の中で決着つけられていない。

今回のライブで聴いたことない曲はほかにもあった。私は8号車になって日も浅い。知らない曲だらけだ。私が超特急と出会った時、彼らは9人だった。私にとって超特急のボーカルはシューくんとタカシくんの2人だ。今回のライブで知らなかった曲もオリジナル音源を聴き直すつもりはない。知らない曲には知らない曲なりの向き合い方がある。

ブログを書く際にナタリーさんの記事のセトリのところと細かい進行のポイントだけ見た。(記事を読んでしまうと自分の考えが引っ張られるので避けた)

その時「君と、奏で」がB9に収録されている事を知った。

え?そんなはずない。だって私B9持ってるし。

調べてみて愕然とした。私が買ったのは初回限定盤。「君と、奏で」は通常盤に収録されている。そういえば、通常盤には一曲多く収録されてると書いてたかも…。

大げさな言い方をすればショックだった。ちゃんと調べればわかったことだ。事前に聴くことができた。最初からシューくんとタカシくんの歌だったなんて。

サブスクで再生してみた。歌詞が表示される。

「何万回だって口ずさもう」

タカシくんの声、今まで聴いた中で一番優しい声に聞こえた。タカシくんは嬉しかったんだと思う。シューくんが隣に座ってくれて。そばにいるよって言ってくれて。タカシくんがシューくんを愛しく思う気持ちが込められているようで胸を突かれた。

少し尖ったシューくんの声。聴き慣れたタカシくんの優しい声。

最後のlalala…で、一緒に歌えなかった事を思い出した。心臓がぎゅっと縮んだ。涙が溢れてくる。ライブ映像を観て泣いた事は何度もある。でも、歌を聴いてこんなに泣いたのは初めてかもしれない。

最後のウィスパーボイス。

happy days

and happy smile

…覚えてない。この曲だったのはわかる。飛べない鳥が出てきた。いい曲だなって思った。一番好きだったかもって思った。

でも全然覚えてない。

何度か繰り返し聴いて記憶を呼び出してみる。最初アカペラから始まったのは覚えてる。マイクを離して生の声に近いところから歌い出した。途中でlalalala…と会場から歌声が聴こえた。

音源を何度か聴くうちに少し違和感を感じた。

確かにこの曲だったと思う。でも、こんな感じだったっけ。

今聴いてる音源は多分別々に歌っている。レコーディングってそういう風にすることが多いし。実際どう歌ってるかはわからないけど。

2人は出会い、2人で、そしてみんなでこれから未来を奏でようという歌詞。

B9に収録されている時の歌は、2人は隣に並んで、少し距離があって。少し遠慮がちに一緒に歩き始めている。お互いの手が触れるか触れないかの距離感。

「せぶいれのうた」で聴いた時はもっと2人の距離は近かった。もっと近く寄り添う。お互いを支え合う。肩を組んで歩いている。声はもっと溶け合い、シンクロしていた。たくさんの涙と笑顔と痛みと葛藤を乗り越えて、2人は今ステージに立っている。初めて会った時より、もっとずっとお互いを想い合っている。

きっとあの曲は2人にとって、とても大切な曲で、あの日のライブの核となる部分だったのだ。だから強く訴えかける迫力があった。会場を飲み込むほどの力があった。

もう一度聴きたい。

今後もしかしたら配信とか円盤化とかがあるかもしれない。でも、あの日の「君と、奏で」はもう二度と生で聴くことはできない。そう思ってしまって悔いている。悔しくてたまらない。もっと深く歌を自分の中に取り入れたかった。歌は私の外側を滑り落ちてしまった。

思い出すだけで涙が滲んでくる。

 

大げさに言うとこんな感じのことをずっと考えている。

こうして後悔して、後で聴いて泣いて、もう一度聴きたいと想いを募らせる。

こんな事ぐずぐず考えてるの多分私だけだろう。でも、これも私だけの経験なのだ。

ライブは一期一会。

「君と、奏で」は私にとって特別な曲になった。

 

もう少し時間が経つと、また違う気持ちになるかもしれない。ずっと読まないようにしていた各メディアのライブレポもそろそろ読んでみようと思う。

今のこの爆発しそうな気持ちをどうしても書き残しておきたかった。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

※本文を一部加筆・修正しています。

 

追記

数日経ち恐る恐る読み返してみました。あまりの重さに自分で自分に引いています。

でも、ここに書いた事で自分の中で少し整理できたのか、今はだいぶ落ち着いて「君と、奏で」を聴くことができるようになりました。

いつか何らかの形で、もう一度「せぶいれのうた」の時の「君と、奏で」を聴きたい。その時どう感じるのかが楽しみです。

 

追記の追記

「せぶいれのうた」から1ヶ月半経ち、超特急本体が大きく動き始め、毎日様々な供給があります。情報に溺れそうになる毎日です。

そんな中、時々思い出したように「君と、奏で」を聴きます。

やっぱり毎回泣いてしまう。今ブログを読み返すと、当時の記憶が蘇り、胸が苦しくなります。

なんでそんなに。そこまでの事?

自分でもそう思ってはいるんです。でも、聴くと必ず目の周りがぎゅっとつねられたように引き攣り、涙が滲んでくるのです。

シューくんとタカシくんが大切に紡いだ曲をするりと聴き流したことを悔いているのです。

 

明日4/17いよいよEP Justlike超特急の発売日。初回限定盤の特典映像として2023年8月8日のB9のライブ映像の円盤が封入されています。

アンコールのラストは「君と、奏で」

その日シューくんとタカシくんはどんな風に歌っているのでしょう。

9人でのパフォーマンスはどんな感じなのでしょう。

私は初めて観るのです。B9で観られると知った時からずっと頭の隅に引っかかっています。

実際観たら一歩この輪の外に出られるかな。それともますますあの日の「君と、奏で」に執着するのかな。

早く聴きたい。

でも、聴くのが怖い。だってきっとぼろぼろに泣くのがわかってる。

私の手元に初回限定盤が届き、開封できるのは日曜日。その日までもう少し、この痛みの余韻を引き摺りたいと思います。

…それにしても、重いですね。私。

初乗車しました~せぶいれのうた2024/2/28

 

乗車したい。

超特急沼に堕ちた日からの悲願である。

このたび初乗車が叶った。ただし、9人の超特急ではない。アコースティック超特急と題したボーカル二人だけのライブである。

初乗車がいきなり「せぶいれのうた」なんてどうしてなの?

前日、シューくんが不思議そうに言う。

なんで9人の超特急に乗車する前にせぶいれなの?

たまたま一番近い時期にライブがあって、たまたまチケットが取れたからだよ。

……なわけないじゃん。できることならシューくんに直接言いたい。

シューくんとタカシくんの歌が好きだからだよ。どうしても聴きたかったんだよ。どうしても会いに行きたかったんだよ。

私はまだ8号車になって日も浅く聴いたことのない曲が多い。今回のライブでも初めて聴く曲が何曲もあった。その日感じたそのままにレポしたい。

 

前日シューくんのキラリの配信をガチで見てしまい寝不足のまま当日を迎えた。遠征となるためこの日から連休を取る必要があり、この日までは仕事を詰め込んでいて、少し疲れていた。午前中は事務仕事をする夫を横目で見つつ準備する。すでに心ここにあらず。浮かれてXにポストを連投する。

昼過ぎに自宅を出発した。運休したらどうしよう、という余計な心配をよそに新幹線は無事に大宮駅に滑り込んだ。Xで普段やり取りさせていただいている8号車さんたちとご挨拶することになっていた。会ったこともなく顔も知らない方と待ち合わせをするのは初めてである。お互いの特徴や今いる場所をメールでやり取りしながら、なんとかお会いできた。私は極度の人見知りで初めて会う人とうまく話せない。夫にも、はじめましての時は笑顔でね、と釘を刺されていた。きっと顔がこわばっていたと思う。普段はものすごく訛っているので標準語で話すのも慣れていない。でも皆さん普段やり取りしている中で想像していたよりもずっと優しく、あまり緊張せず話せた。超特急という共通の言語があれば、こんなにスムーズにコミュニケーションが取れるんだな、と思った。ひとつ苦手を克服したような気がする。

皆さん本当にありがとうございました。

席は一階の最後列、ブロックの一番端だったので、ギリギリに席に着いた。今までライブといえばアリーナが通常運転だった。大宮ソニックシティホールは大きな会場だが、一番後ろでもステージがすごく近くに感じた。いろんな会場で最前列も最後列も座ったことがあるけれど、最後列は後ろの人の邪魔にならないように、を気にせず思い切り暴れられるので嫌いではない。

会場のBGMが超特急の曲なのが、なんだか不思議な気分だった。その時、そうか私は超特急のライブを観に来たんだなと実感が沸いた。場内アナウンスが始まる。さすがにリョウガくんではなかった。ちょっとだけ期待していたんだけど。

客電が少しずつ暗くなり音楽が少しずつボリュームを増す。嫌でも期待が高まる。バンドのメンバーがパラパラと登場する。3人トリオ編成だった。

そして。せぶいれのふたりが姿を現した。

オープニングは「Asayake」。一度しか聴いたことがないけれど、すぐにAsayakeだと分かった。シューくんとタカシくんだ。本当に歌ってるんだ。ペンラが揺れる。私は右手にチャコールのペンラを一本だけ持っている。前方の席のペンラを見ながら一緒に振る。ああ、始まったんだ。二人の声がすごく近くに感じる。

続けて「Call My Name」。大好きな曲だ。一生懸命練習したサビの振りを一緒に踊る。

”共に挑む仲間がいればどんなゴールもいけるでしょ?”

その仲間にもちろん私達も入ってるんだよね。

あ!(とシューくんが)kind of loveと続く。なんてキラキラしてるんだろう。タカシくんにとってはつらい思い出があったかもしれない曲だけど、今はシューくんと二人で歌っている。タカシくんの明るい声が逆に胸を詰まらせる。いろんなことを乗り越えた二人が今ここで二人で歌っていて、私はここにいて。全部偶然が重なったのかもしれなくて、でもやっぱりこれは運命で。

”僕らなしでも世界は必ず回り続ける それでもね 僕には君が必要なんだよ”

必要という言葉の重みが迫ってくる。そうだよ。もうあなたたちは私にはなくてはならない人なんだよ。

「座ってください」

「Thinking of You」へと続く。緩急のある流れるようなセトリ。感情があちこちに揺さぶられ気持ちが全部持ってかれる。ボーカルが際立つ。高音が伸びやかで美しい。でもこの曲の一番好きなのは"like a moon like a moonlight"のところ。低い音を二人が交互に歌う。抑え目な声の方が感情が漏れ出るように思えてグッとくる。ステージの上に月が出てるんじゃないか、思わず探してしまった。

「UNKNOWN…」。イントロが始まった時、声にならない悲鳴が聞こえた気がした。きっと大切に思っている8号車さんが多い曲なんだろう。私は聴いたことがなかった。正直に言うとあまり覚えていない。曲を知らないと細かいところは記憶に残りにくいのだろう。ただ、二人の声に圧倒されたのは覚えている。

続けて「クレッシェンド」。シューくんが超特急募に応募するきっかけとなった番組で歌われていた曲だ。超特急の10周年を記念して作られた曲で最初からタカシくん一人で歌っている。この曲を二人で歌うのをどうしても聴いてみたかった。きっとこれは超特急から8号車へ向けた曲なんだと思う。でも、私にはタカシくんとシューくんがお互いに向けて歌っているようにしか聞こえない。二人の旅は始まったばかり。これから未来へ大きくひろがっていく。次は9人でのパフォーマンスで聴いてみたい。

ここで二人の出会いから今までを振り返る動画が流れる。羽田の時と内容が違うらしい。出会って最初はよそよそしくてソファの端と端に座る二人。お行儀よく挨拶するシューくん。一年後の今はだいぶ雰囲気変わっている。一年でこんなに打ち解けられるものか。会場は爆笑に包まれる。私も爆笑。面白風に作ってあるけど、距離感の絶妙さが出てる。同じ方向を向いて同じ速度で手を取り合って歩いてるんだもん。当たり前か。二人が愛しくて仕方ない。

超特急のデビュー曲であり、シューくんとタカシくんが二人で初めてレコーディングした第二のデビュー曲と言ってもいいと思う「Re-TRAIN」。ステージは暗転し鮮やかなライティングで彩られる。お腹に響くような力強いボーカル。生で聴くからなのか、それとも二人の進化か。両方だと思うけど、新世界の円盤で観るより数倍も力強く、迫力に満ちている。ステージをぐるぐる回るライティングはメンバーカラーだ。ステージの上にはボーカル二人しかいないけど、確かに超特急のパフォーマンスだった。いや、かっこよすぎるでしょ。他になんか言いようありますか。

今回のライブをするにあたりシューくんがどうしても歌いたい曲として紹介されたのは「FLASHBACK」。加入間もない頃タカシくんが「これ、絶対シューくん好きやと思う」と言ってくれた曲だという。タカシくんがそう言ってくれたからシューくんにとって特別な曲で、だから絶対せぶいれのうたで歌いたかったんだよね、きっと。「聴いてみたら、やっぱり好きだった。」

タカシくんも歌いたい曲を提案する。「超特急にはこんな大人っぽい曲もあります」「Whiteout」。どちらも初めて聴いた。「UNKNOWN…」もそうだが、あまり覚えていない。だから何も言えない。オリジナル音源を聴き直すつもりはない。私にとって超特急のボーカルはシューくんとタカシくんの二人だ。今回のライブの音源をまた聴く機会があれば思い出す感情もあるかもしれない。9人でパフォーマンスする時はまた違った顔を見せるだろう。その時が楽しみだ。

ドラムスとベースの強い音が鳴り響く。「なんの曲か分かった人いる?」ちらほら手が上がる。え、なんでわかるの?全然わからん。…宇宙ドライブ!なんでわからなかったのか。めちゃ好きだ。毎日のように聴いてる。今日新幹線の中で夫がアラームの設定をオフにし忘れて車内に鳴り響かせた曲だ。さっきしっとりとした曲を聴かせた後にこれだもん。やっぱ振り幅重要だよね。後ろに誰もいないのをいいことに激しく踊ってしまう。一緒に踊ると楽しい。サビを何度も繰り返す。「まだまだ終わらないよ!」と煽ってくる。いいねえ。こういうの大好きだよ。最後の決めポーズは二人仲良く並んで。9人の時より二人の距離が近い。せぶいれのうただからね。

アカペラで始まった。「君と、奏で」。私は今驚いている。聴いたことがなかった。9人以前の曲だと思っていた。B9に収録されているんですね。今知りました。私が購入したのは初回限定版。通常盤に収録されている曲だ。知らない事まだまだたくさんあります。二人の声が美しく、聴き惚れてしまう。歌に力がある。二人とも声が厚みを増した。シューくんの声はより丸みを帯び艶やかに響く。タカシくんはより奥行きを増し、高音の透明度が増した。最後に8号車さんがlalala…と歌うのが素敵だった。私は知らなかったので一緒に歌えなかった。あとで聴いてみようと思う。

終盤に差し掛かる。「My Buddy」は大盛り上がり。一緒に踊りペンラを振るのが楽しい。ラスサビ。新世界では”君はMy Buddy"のところを“シューヤはMy Buddy"と歌って8号車とシューくんを喜ばせたタカシくん。当然今回もそう歌ってくれると期待していた。でも、そこは何も歌わなかった。シューくんは歌詞のとおり”Forever my buddy”と歌っていた。タカシくんはどうして何も言わなかったんだろう。わざと?とっさに浮かばなかった?

私は毎日のように新世界のMy Buddy”を聴いてるから、当然シューヤは…と歌ってくれると思ってたけど、タカシくんは覚えていないのかもしれない。そこは自分のバディを思い浮かべてもらいたかったのかもしれない。新世界の時はシューくんと一緒に歌えるのが嬉しくて楽しくて、世界中に自慢したかったからそう歌ったのかもしれない。今はあえて口に出さなくても、二人はバディだ。きっとそうだよね、タカシくん。

「Burn!」も引き続き大盛り上がり。大好きな曲だけど、実はダンスパフォーマンスを見たことがない。"僕は逃げないよ 諦めたくはないから”「諦めない」は超特急のキーワードだ。諦めない人たちだからずっとついていきたいと思うんだろう。バッテンダンス楽しい。なんでペンラ一本しかないんだろう。次はもう一本持ちたい。

「こんな大きい会場で2人でやるの心細くて。実はメンバー連れてきてるんです」

え!って会場の誰もが思ったはず。カメラが写したのはステージに貼られた他のメンバーの写真だった。こういうことするとこ、ほんと最高。最前列ってこういう仕掛けが見えちゃったりするけど、どうだったんだろう。

本編最後の曲は「Synchronism」。シンクロする、というのも超特急の楽曲によく出てくるワードだ。ダンスの同調性は超特急の生命線といってもいい。ボーカルの同調性って何だろう。似ている声の方が同調性は高いのだろう。シューくんとタカシくんの声は全然違う。でも二人がユニゾンで歌うと、声は厚みを増し心地良く響く。異なる旋律を歌うと、声は幾重にも重なりどこまでも広がりをみせる。1と1を足して2になるのではなく、数えきれないほどの楽しさと切なさと可能性を持つ。二人の声は違うけど、違うからこそシンクロした時に感じる無限の可能性が尊く感じるのかもしれない。

アンコールを呼ぶ声はせぶいれコール。会場の一体感が心地よい。

アンコール一曲目は「gr8est journey」。羽田公演のレポかなにかで写真を見ていたので、この曲が披露されるのは知っていた。でもなんだか鳥肌が立ってしまった。ドラマチックな曲展開。どこまでも熱く未来へ向かう歌詞。サビのダンスとペンラ芸。楽しい。横綱相撲的な(ちょいちょい相撲挟んでしまってすみません)。MCでタカシくんが言っていたように超特急募の最終審査で2人で歌った曲だ。2人にとって大切な曲。あの時タカシくんは「目の前にアリーナやドームが見えた」と言っていた。その時より磨きをかけて、輝きを増して私達の前で歌ってくれた。今日はダンサーがいないので、今の立ち位置は「あの時と同じ距離感」と言って会場を笑わせていた。でも、あの時2人の間にあった壁はもうとっぱらわれてた。2人の距離感はあの時とは全然違う。

そろそろ撮影許可の時間かな。羽田公演では「Yell」が撮影可だった。SNSで拡散されていたのを目にした。今回は多分違う曲なんだろうと予想していた。「あの曲」だと思っていたけど違った。

「それでは聴いてください。refrain」タカシくんが曲名を告げると歓声があがった。そう来たか。そりゃそうか。YouTubeで配信された時と同じジャズのアレンジ。同じではない。ジャズの特徴である即興的なアレンジ。同じようにはならない。今日だけの特別な一曲になる。スマホを掲げ撮影準備OK。私のスマホはバッテリーが15%しか無かったので、夫のスマホを借りて撮影する。撮りたい。後で何度も見返したい。今日この場所に来られなかった人に見てほしい。でも、自分の目でちゃんと観たい。スマホで撮影しながらスマホの下から見る。Aメロはシューくんが歌う低い音から始まる。Bメロからはハモって音が広がりを見せる。サビは2人が交互に主旋律を歌う。どうしてこんなに心を揺さぶられるんだろう。プレミア配信の時は切ないはずの曲だけど、楽しそうに聴こえた。今日の「refrain」は楽しそうに歌ってるんだけど、離れ離れになる切なさや相手を愛しく思う気持ちが伝わってくるような気がした。

イカナイデ” シューくんちょっと声が掠れている。”ダイスキダヨ”タカシくんと目を合わせて一息でのびやかに歌いきる。ステージのモニターに映し出されたシューくんは嬉しそうな楽しそうな、ちょっとドヤ顔をしていた。どう?僕らの歌。とでも言いたげに。(余談だが、家で聴いている時はここで必ず「俺も好きーー!」と叫んでしまう。でもさすがに今日は自粛。心の中で叫ぶに留めた。)ラスサビのフェイクは耳の奥まで震わせる。歌ってる時ってどうしてこんなにかっこいいんだろう。シューくんのファルセットから二人目を合わせてのフィニッシュ。この曲では目を合わせる場面が多かったな、と思った時、今日はそんなに目を合わせる場面多くなかったかも、と思い至った。ライブを見返すと実際はどうかわからない。でもこの時そう思った。いちいち目を合わせなくても心が通じあっている。そんな気がした。

そのままラストの「Yell」。この曲はウエディングソングなのだが、2人の澄んだ歌声と幸せに満ちた笑顔を見ると、これからもずっとせぶいれとして歌っていく覚悟を決めた2人を祝福しているようにしか思えない。会場をキラキラの渦に巻き込みすべての楽曲をパフォーマンスし終えた。

「せぶいれとしての活動もすべて超特急に還元したい」シューくんはそう言った。せぶいれは超特急ありきの活動だと。でも、こうも言った。

「2人でアリーナ立つぞ!」

びっくりしないよ。きっと2人ならできる。その日も必ず、同じ空間にいたい。ずっとせぶいれと、そして超特急と走っていく。

そう覚悟を決めた。

 

ライブが終わると夢の跡。ぞろぞろ会場を出て、また8号車さんと少しお話しする。今までいろんなライブに参戦してきたけど、こんな風にみんなといつまでも語り合えるなんて初めてだ。時間がない。名残を惜しんで皆さんと別れた。再会を誓って。

興奮して眠れない夜を過ごし、翌日は聖地巡礼や買い物に回る。こんなに睡眠時間が少ないのに、よく平気だな、と自分でも不思議だ。これが噂の超特急効果か。

夕方発の新幹線で帰路に着く。地元に帰れたのは夜も更けたころ。東京と違って寒い。ああ、もう終わってしまったな。そう思った時、ホームに駅員さんの声が響いた。

「ご乗車ありがとうございました」

一日中電車に乗っていたはずなのに、この時だけやけにはっきりと聞こえた。

「おつかれさま」と言われたような気がした。



 

自分でもびっくりするくらい長くなってしまいました。ここまで読んでいただきありがとうございます。初乗車を終えた時のレアな気持ちを記録したいので、あまり文章も練っていませんしそんなに読み返していません。おかしなところがあったらすみません。そういうおかしなところも含めて、初乗車を終えた今の気持ちなんだと思います。

どんな時だって君らしくあれ〜アコースティック超特急に乗る前に

 

 

そもそも私がこのブログを始めたのは、初乗車をレポしたかったからだ。まずは練習を兼ねて出会いから沼堕ち、そして沼の中の日々を書いてみようと思ったのだった。

このたび超特急に乗車する前に「せぶいれのうた」に乗車できる事になった。つまり、私の初乗車レポは「せぶいれのうた」レポという流れになった。

ところで、なぜ「せぶいれのうた」に乗車するのか。ボーカル二人だけでのパフォーマンスだ。8号車ならば当然観てみたいだろう。しかし、私は地方住みである。しかもそこそこ遠いところだ。それでも、わざわざ出向くのには理由がある。

私はシューくんが好きだから。そして夫はタカシくんが好きだから。

二人ともけっこうな強火だ。2月に私の誕生日があるという口実で、夫がチケットを取ってくれた。

あれ?4推しじゃないの?と思った方。もちろん4推しでもある。だが、最近シューくんの事が気になってしょうがない。なぜシューくんを推すようになったかは、また日を改めてお伝えしたい。

今回は、せぶいれの二人に対する想い、そしてYouTubeでプレミア配信されたアコースティック超特急の3曲を観て聴いて、考えたこと、感じたことを記したい。

少し話が長くなりそうなので項目ごとに分けたいと思う。できれば順番に読んでいただきたいが、興味のある所にジャンプしていただいてもよろしいかと思う。

それでは、どうぞ。

 

 

「せぶいれ」はふたり

シューくんの歌が好きだ。声が好きなのだ。彼の持ち味であるハイトーンは言うまでもないが、低い音域を歌う時の抑えたような声が好きだ。息の分量が多めな時もあるし、強めに歌う時も、しゃくる時もある。ファルセットも好きだし、唸りを入れるところも好きだ。その時々によって万華鏡のように変化する。それを聴くのが楽しい。喋ってる時の飾らない声も好きだ。

タカシくんの声とは声質もタイプも違う。だからこそ二人の声が重なった時の響きや奥行きが増す感じがたまらない。声が似てるな、と思うこともある。たまにどっちが歌ってるのかわからない時もある。ハモってるとどこまでも音が広がるし、ユニゾンで歌うことによってそのフレーズが際立つ感じも好きだ。

タカシくんが一人でボーカルを担当していた時、当然他のメンバーはタカシくんを支えていたんだと思う。だけど、実際に歌うのはタカシくん一人だ。誰にも相談できないこともあったと思うし、自分一人で全てを決断しなくてはいけないのは大変なプレッシャーだったはずだ。たった一人で闘い続け、磨き上げたからこそ、タカシくんの歌は私の胸に響き、心を深く突き刺す。初めてライブ映像を観た時、これを全部一人で歌ってるのか、しかも踊りながら?と心底驚いた。

シューくんも闘う人だ。シューくんは自分が歌う場所を求めていたんだと思う。きっと、いろんなシチュエーションでどうすれば一番いいパフォーマンスが出来るか、いつも考えている。

「考える」が、シューくんのキーワードだ。彼はいつも考えている。目を見るとわかる。周りとどうバランスを取るのが最善か、自分はどう振る舞うべきか。周りをよく見ている。だから勘がいい。頭の回転が速い。曲がった事が大嫌い、と本人も言っているが、時に言わなくてもいいことも言ってしまうのかもしれない。でも、それさえも多分考えた末の結論なんだと思う。きっと楽をしようとは思っていない。歌を自分の中に叩き込み、身を削るように歌う。だからシューくんの歌は積もり積もって私の心に沁みわたる。胸の奥深くに浸透する。

二人が出会い、お互いを認め、求め、今がある。タカシくんは今まで一人で考えて決めていた事をシューくんにぶつける事で新たな気付きがあったり、難しい問題を二人で分け合える事で少し楽になったと思う。シューくんとツインボーカルになってからのタカシくんの歌は、緩急がはっきりして、より叙情的になり、さらに魅力が増した。これは明らかにシューくんの影響だと思う。シューくんに出会ってタカシくんの世界は広がった。

シューくんもそうだ。シューくんは加入当初から見て、だいぶ歌い方が変わった。私は最初の頃の少し荒削りな歌い方も大好きだ。

初めは既存の曲を覚え新曲を覚え、その時持っているカードで勝負するというイメージだった。その後、タカシくんと一緒に練習したり、意識を擦り合わせたり、一緒にご飯を食べたり、他愛もない話をしたり、タカシくんの好きな動物の話を聞いたり。時を重ねるごとに、いろんな情報がインプットされシューくんの中で消化された。タカシくんと歌うために、二人で歌うために変化していった。

タカシくんの歌はタカシくんの涙を浴び、踏み固められた大地となった。そしてシューくんと出会い花を咲かせ、二人の歌は大きく実を結ぶ。

普段の様子をインスタ等で見るたびに、二人の距離の近さ、表情の柔らかさから、お互いを信頼し合っているのが伝わってきて嬉しくなる。私達に見せつけるように仲の良い写真を投稿し合っているのは微笑ましい以外の何物でもない。二人の写真を見る時、私は必ず微笑んでいると思う。

いろいろ書いてきたが、私は二人の事を何も知らない。与えられた情報を見聞きして勝手に考えた事だ。

 

「せぶいれのうた」と題してボーカル二人だけのライブが行われるのに先立ち、二人だけのパフォーマンスがアコースティック超特急#1#2#3としてYouTubeでプレミア配信された。ライブの予習を兼ねてその日を思い出してみたい。

 

#1 Yell 2023年12月20日

私は昨年末から8号車となり、TIMEの配信アーカイブを3日前に見終えたばかりであった。Yellという曲があるのは知識としては知っていた。どうやらウェディングソングらしい。聴いた事がない。この日初めて聴いた。

曲前軽く打ち合わせをするシューくんとタカシくん。画面に映し出された二人の美しさに息を呑んだ。照明の効果だという事はわかっているけど、なんかキラキラしている。ヤバ、タカシくんめちゃカッコいい…。

曲が始まると私の目は画面に吸い寄せられた。途中で夫が何か言った。うん、と返事をした。照明が明るくなったり2番が始まる時は暗くなったり、気持ちの揺れをうまく表現している。演出なのかもしれないが、シューくんが右手でマイクを持ち、左手を肘のところで軽く曲げる。タカシくんは左手でマイクを持ち、右手を肘のところで軽く曲げる。二人は何度も目を合わせ微笑みあう。二人の手が近付く。今にもタカシくんがシューくんの手を握るんじゃないかとドキドキした。曲中ずっとそうだった。もういっそのこと恋人つなぎして欲しい。じらされると余計に心がざわつく。結局手をつないではくれなかった。当たり前か。

シューくんはタカシくんがソロで歌ってる時、一緒に口ずさむことが多い。口の動きだけかもしれないが、マイクを外しているのでもしかしたら一緒に歌ってるのかもしれない。それを見るのが好きだ。あ、一緒に歌ってる、と嬉しくなる。

ラスサビでのシューくんのソロ。アップになる。

”ゆっくりと歩き出す君は綺麗さ”の”君は”のところで左手の人差し指で軽くこちらを指さす。

ズッキューン。その時シューくんに撃ち抜かれた。笑顔、破壊力マックスです。

滑らかな発声で丁寧に音をなぞる二人は終始キラキラしていて、二人で歌うことの幸せを噛みしめているようだった。Yellはウエディングソングだけど、せぶいれとしてこれからも歌っていく二人を祝福しているように聞こえた。

続けて2回目を見た時二人の周りにメンバーカラーの花が飾ってあることに気づいた。二人の前には8号車のピンクの花もある。夫に教えると「さっきそう言ったじゃない。聞いてなかったの?」聞こえなかったよ。私には二人しか見えてなかった。

 

#2 Thinking of You  2024年1月18日

B9に収録されているこの曲は二人で歌っている新曲だ。他の2曲と違い二人の歌を聴き比べられる。私はランニング中にB9を聴くことが多く、大きな声では言えないがスローなテンポのこの曲をスキップすることもある(キャーごめんなさい)。そこまで聴き込んでいない。でも、あえてそのまま配信を観ることにした。

最初の場面は打ち合わせ。「ありがとー」の言い方が可愛いシューくん。「お願いします」が野郎の声なシューくん。水を飲んだり自由に振る舞うシューくんを気遣うように見るタカシくんが愛しい。観る前からありがとうだらけ。

今回はキーボードとドラムスとボーカルだけの編成なので声と楽器の音のバランスが難しい。どちらかが際立ってもいけない。音のチャンネルが少ないほどボーカルは楽器の一部になる。CDの方はそれはそれでバランスが取れているのだが、今回のアレンジだとよりボーカルが際立ち、歌詞の内容が届くような感じがした。

会えない時間もいつも君を想っているよ。という歌詞の内容をなぞるように二人は目を合わせない。二人とも声が柔らかい。かすかな息遣いさえ近く聴こえる。

Thinking of Youは高音の掛け合いが美しい曲だ。

"like a moon like a moon light 

like a moon like a moon light"

はっとした。コーラスくらいに思っていたフレーズが迫ってくる。少し低音域。交互に歌う。決して目立たず、でも振り返るといつも柔らかく輝いている、月。暗い夜にいつも足元を照らしてくれる、月。

タカシくんが太陽ならシューくんは月だね。少し前に夫と話していたことが蘇る。太陽の明かりを反射して柔らかく優しく輝く月。毎日形を変え、見上げるたび違う場所で輝いている。やっぱりシューくんは月なんだね。

ラスサビで私はまたはっとした。

”どんな時だって君らしくあれ”

シューくんはそれまでの柔らかい声と違い、低い方に厚みを持たせるように喉を広げるように歌い上げる。伝えたいメッセージなのかな。CDにこのフレーズあったっけ。CDを聴いてみる。歌ってないな。歌詞カードを確認する。歌詞にない。そうか、シューくんのオリジナル?それを新しく付け加えたのかな。イヤホンで聴いてみた。ごく小さく、コーラスで歌われていた。全然気付いてなかった。どうしてここを大きく歌ったのかわからない。演出なのか、シューくんとタカシくんの判断なのか。それでも私の心にくっきりと刻まれた。

”どんな時だって君らしくあれ”

二人にもそうあってもらいたい。みんなきっとそう思ってる。

"Thinking of You"

二人は最後お互いを見ていた。高音が美しい。

 

#3 refrain 2024年1月30日

refrainがプレミア配信されるという発表があったのは当日の20時頃だったと記憶している。仕事が長引き少し疲れていたところにその知らせはひらりと舞い降りた。私と夫は沸き立った。21時の配信に間に合わせる事に全力を注ぐ。

最初にrefrainが#3だと聞いた時は、てっきりシューくんのソロだと思った。TIMEで歌っていたし、ひとりずつソロがあるのかと。

最初の打ち合わせの場面。タカシくんとシューくんが映った。あ、二人なんだ。そうだよね。せぶいれのうたなんだもん。キーボードのタッチが聴こえた時、驚いた。

ジャズ?え?

曲が始まる。ジャズのアレンジ。この曲は多分、遠距離恋愛になってしまう二人の物語。離れ離れになる最後の日の切ない気持ちを切り取った曲だ。

でも、二人とも楽しそう。歌詞の内容の解釈としてはTIMEのシューくんのソロの方がしっくりくる。タカシくんが今回はどれだけ遊べるかだって言ってたし、チャレンジなんだろう。

薄青いライティングがまるで水槽の中みたいだ。タカシくんがセクシーだなんて、この時初めて思った。ちょっと危険な香り。ドキドキしてしまう。シューくんは小悪魔みたいに上目遣いでタカシくんを見つめる。なんのご褒美なんですか、これは。

悲しみや切なさと少し離れたところでのrefrain。悪くなかった。二人ともかっこよかったし、この曲この後どうなっちゃうの?っていうワクワク感がよかった。

ところで、TIMEのrefrain の時もそうなのだが、“イカナイデ” “ダイスキダヨ”のところが非常に好きだ。必ず「俺も好きーーー!!」と叫んでしまう。なぜ「俺」なのかは自分でもよくわからない。初見の時に自然にそう叫んでいた。毎回「俺も好きーーー!!」と叫んでいる。自分の内なる声に身を委ねるのも悪くない。夫は慣れたのか諦めたのか何も言わない。きっと次に観た時も叫ぶ。

 

この日は愛犬の命日だった。ちょうど5年になる。いつもは当日の思い出話をしたりして、めそめそしんみり過ごすことが多い。今年はrefrainのプレミア配信が降ってきた事によって大騒ぎした。バタバタと準備し、観た後はXでお友達の8号車さんたちと沸きに沸いた。シューくんがいかに可愛いかったか。そしてあざとかったか。タカシくんがいかにかっこよかったか。ジャズなんてびっくりした。口々に言い合うのが楽しかった。

いつものしんみりした雰囲気は全く無かった。せぶいれのおかげで一歩前に進めたんだと思う。

 

シューくんとタカシくんは、お互いを認め合い求め合い高め合って、どんどん進化している。まるで昇龍のように。出会ってから2年弱。ボーカル新メンバーが決まるまで紆余曲折あったとはいえ9人体制になってからは順風満帆としかいえない。ずっと一人で背負っていた重い荷物をシューくんが一緒に持ちたいと言ってくれたことが、どんなにタカシくんの心を軽くしたのだろう。二人で歌ってる時の満ち足りたようなタカシくんの顔を見るたび、胸の奥がキュッとなる。シューくんは自分の輝ける場所を見つけ信頼できるバディと巡り合った。タカシくんと二人で歌うシューくんが微笑むたび、私も微笑んでしまう。今は蜜月だ。厳しい事を言うようだが、ずっといい時代が続く事は残念ながら無い。この先うまくいかなくなる局面もあるだろう。

でも。いい時も悪い時も、その時にしか歌えない二人の歌を紡いで欲しい。

いつも、ずっと、そばで見ていたい。ずっと聴かせて欲しい。

どんな時だって「せぶいれ」らしい歌を。

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。予定の字数を大幅に上回りましたが、今の率直な気持ちを記したかったので、あえて心の赴くままに書いてみました。

いよいよ「せぶいれのうた」乗車のお時間となりました。

記憶を無くさないように、しっかり脳裏に焼き付けてきます。

 

それを仮乗車と呼べるなら〜TIME配信を観る(準備編)

ー前回までのあらすじ

超特急の沼に堕ちた私はアリーナツアーの生配信を観ることになった。

沼に堕ちた経緯はこちら 

沼に堕ちてからのすったもんだはこちら

 

2023年12月10日、U-NEXTでTIMEの横浜公演の2日目が生配信された。一週間アーカイブを見る事ができる。つまり一週間の間に出来るだけたくさん観ておきたい、という事になる。

当時からは少し日が経っている事と、2ヶ月後の今、再配信が始まった事で記憶が混沌としている。なるべく当時の感想に寄せて振り返りつつ、今だから思う事も交えたい。

現場に行くことはできないけど、ライブの時間を一緒に過ごすんだし、仮に乗車するって言ってもいいのではないか。言うなれば仮免許のようなイメージ。

よし、仮乗車と呼ぶ事にしよう。

改めて。私は新規8号車である。初めて超特急を見た時から彼らは9人だった。曲もほとんど知らない。この12/10時点では数曲のMVと配信されたライブパフォーマンス、それとProgressのライブを円盤で一度観ただけの状況であった。新世界もまだ観ていない。いきなりTIMEを観るのである。今考えるとなんかすごい。準備運動をちゃんとしないでいきなり全力疾走するような感じか。

以前の曲を9人体制でパフォーマンスすること、且つ新曲を披露することについて思う事は人それぞれだろうし、どの時点から8号車なのかによってもだいぶ受け止め方は違うと思う。あくまでも新規8号車である私個人の感想であるので、その点をご了承いただきたい。

 

仮乗車に先立ち、問題がひとつあった。

ペンラである。もちろん新規の私は持っていないし、この時スタダ便で買う事もできなかった。

でも8号車さん達みんな持ってるし、私もメンバーの煽りにペンラをくるくる回して答えたい。何か代わりになるようなもの…。私はその時キッチンにいた。キッチンペーパーがなくなったので交換していたのだ。

そうだ、キッチンペーパーの芯!同じくらいの大きさなのではないか。

これに緑色の紙を巻けば…。私の目に入ったのは、前(というかその時も推してたというか)推しのファンクラブの会報が入っている封筒だった。少し前に届いていたのだが、まだ開けてなかった。それはB5くらいの大きさで緑色なのだった。ファンクラブに入ったばかりの頃は封筒も大切に取っておいたものだ。17年の月日が流れ、さすがに近頃は封筒は捨てていたが。

なんてちょうどいい。私はこの時のために前推しのファンクラブに入っていたのかもしれない。

さっそく封筒を切り開きキッチンペーパーの芯に巻きつける。なかなかいい出来だった。夫にペンラを自分で作ると言ってあったので見せた。「それ使うんじゃないかと思ってた。あーあ、とうとうそこまできたか。……でも、なかなかよく出来てるよ。」と言われた。私は目的を達成するためなら手段を選ばない傾向がある。いい出来だと言われ満足した。光らないけどね。

山ほどある前推しのツアTとタオルの中から緑色の物を選び出し着用した。私は4推しなのだ。ライブの時に身に纏うものは緑色でなければいけない。この際Tシャツとタオルに書いてある字の事は忘れる事にする。緑色である事が重要なのだから。

余談だが、この時着たTシャツはその後たびたび超チューバーや楽屋入りの時にアロハが着ているもの(多分私服)と酷似しており、まさかアロハは同担だったのかと驚いた。絶対違うと思うけど。

 

これで準備は整った。さあ、開演を待とう。

 

赤紫と青紫の光がゆっくり回転する。客席はほぼ満席。

一度だけぴあアリーナMMで行われたライブに参戦したことがある。もちろん前推しのライブである。アリーナ席のステージに向かってやや右、前から3列目の席だった。ブロックの一番端ということもあり開演ギリギリに駆け込んだので、あまり会場全体を見回す余裕がなかった。改めて会場の大きさに驚く。あの時はステージとすごく近かったんだなあ、とぼんやり考える。少しだけ当時の記憶が蘇る。ステージに近すぎると全体が見づらい。超特急のライブだったらもう少し後ろの席の真ん中くらいがいいなあ。自分でも驚くほどそれは過去の出来事になっていた。今の自分のど真ん中は超特急なんだ。改めて超特急という光の強さを実感する。

そうこうしているうちに場内アナウンスが始まった。いよいよ感が増す。それだけでもわーって思うのに、なんとリョウガくんの声ではないか。リョウガくんが影ナレをやるなんて知らなかった。でもリョウガくんの声だという事はすぐわかった。会場の皆さんが驚いている様子はない。お約束なんですね。

高校の部活レベルだけど少しだけアナウンスの勉強をした事のある私は、リョウガくんのアナウンスの上手さに正直驚いた。美声なのは知ってたけど、あんなに澱みなく滑舌良く聞きやすいスピードでナレーションするのは側で聞いているよりずっと技術が必要だ。しかも少し笑いをとりつつ会場をあたためる。これから3時間弱のライブを控えてるのに。メンタル強いな。声も腹から出ている。インナーマッスル鍛えてそうだもんね。リョウガくん、やはり侮れない人。

赤紫と青紫のライトがゆっくり回転する。会場のBGMのボリュームが少しずつ大きくなる。ステージ上部、天井の近くに白い光が現れた。徐々に明るさを増す。どんどん光は強くなり会場全体を明るく照らす。それはまるで超特急のようだ。

一瞬で暗転し歓声が上がった。色とりどりのペンラが揺れる。

いよいよ開演の時を迎える。

 

前置きだけで非常に長くなってしまいました。ここまで読んでいただきありがとうございます。ライブを観た感想については、後日記したいと思います。

 

沼に堕ちて~TIME前まで

                                            

多くの8号車の方に賛同いただけると思うのだが、MORA MORAの破壊力は凄まじい。私はたちまち超特急の、そしてMORA MORAの虜になった。何度も繰り返しMVを見る毎日。自分でもよく飽きないなと思うが飽きない。何度見ても見るたびにカッケーと思う。だって曲はカッコいいし、MVはすごくカッコいいし、ダンプラは普段着っぽくて好きだし。むしろ他の曲見たくない。MORA MORAしか好きじゃない。という訳の分からない心境になっていた。

しかし転機はいつだって突然現れるものだ。

ある日、9人体制になってからの新曲だというCall My Nameが気になった。ダンプラを見てみた。ダンプラはダンスと全体のフォーメーションが見られるので好きだ。

何これ。MORA MORAと全然違う。

もう一度見た。

そうか、超特急ってこういうことか。

明るい曲調。ギリギリ一緒に踊れそうな難易度のサビの振り付け。9人で踊ってるのに、ものすごく揃ってる。ハイトーンボイスが耳に心地よい。それに曲がすごくいい。背中を押してもらってるような、超特急が自分を後ろで守ってくれてるようなあたたかい気持ちになる。目を惹きつける吸引力がすごい。それにたくちゃんセンターだし。笑顔炸裂。可愛いすぎか。

あっさり気に入る。

なるほど振り幅ね。振り幅大事だよね。

この時私はまだ、もっと振り幅がすごい曲があることを知らない。

それからはMORA MORAとCall My Nameを7:3くらいで見ていたと思う。YouTubeもちょこちょこチェックしていた。超特急のファンは8号車と呼ばれメンバーの一員であること、ライブに行くことを乗車するということ等を徐々に知る。

8号車かあ。なんかいいな。私も8号車って言っていいのかな。

前章でも触れたが私に許された時間は昼休みの20分程度だけ。一度にたくさん見られない。MORA MORA見たいし。そんな中またもや気になるワードが。

超えてアバンチュール

どう考えても面白いに決まってる。これは見るしかないよね。えい、再生。

………マズい。きっとものすごく好きなやつだ、コレ。

別にマズくも何ともないのだが。例えるならば、チェリまほの第9話で社内コンペに応募するのを決断できたのは黒沢のお陰だと微笑む安達をしっかりと抱きしめた黒沢が心の中で呟く。「ああ、もうずるい。これ以上好きにさせてどうしようっていうんだよ。」の時の黒沢の気持ち。今でも事あるごとに黒沢は降臨するのだが、最初に現れたのはこの時で間違いないと思う。

できるだけ言葉を詰め込んだアップテンポの曲調。一見意味がわからなそうで実は深い歌詞。曲が長い。ダンス激しい。ヘドバン。変顔。……好きな要素しかない。ライブでこの曲を狂った様にコールし激しく踊る自分を簡単に想像できた。

ライブ行ってみたいな。

年末にアリーナツアーがあることは知っていた。だが、この時点でチケットはもう取れない。(一般販売やリセールはあった)それに仕事の都合もあり12月は家を空けることはできない。今回は諦めるしかない。

超特急のメンバーの年齢を考えても8号車さんは若い女性が多い事が予想される。私もこの歳になるまで数多の現場を踏んできた身だ。なにも怯む事はない。でも若い女性の中に熟年の自分が一人で乗車するのは少々気が引けた。

ところで、11月24日はたくちゃんの誕生日だ。たくちゃんに相当心を奪われていた私はメンバーの個人ファンクラブであるキラリに入会した。たくちゃんのは「たくやのほうれんそう」会員はおひたしさんと呼ばれる。バースデー配信が見たかった。なんで「ほうれんそうのおひたし」かと言うと、実にたくちゃんらしい理由があり、私はますますたくちゃんに惚れ込むのであった。キラリの中の事なので、ここではその理由は伏せておく。

トピを見ると同じくらいの年代の人がけっこういるようだった。それぞれのペースで推し活していて何となくゆったりした空気感。いいな。私も仲間に入ってみたい。数日逡巡した挙句、思い切ってトピに話しかけてみる。あたたかく迎えていただき、コメントをやり取りする。8号車さんは皆さん優しい。極度の人見知りでコミュ障の自分がこんな事できるなんて驚きだった。たくちゃんに背中を押してもらった気がした。

メンバーの誕生日を記念した生誕グッズも販売される。これは超特急のファンクラブである「夢の青春8きっぷ」略して夢8に入会しないと購入できない。次のライブのチケット取る時も絶対ファンクラブに入っておいた方がいいに決まってるよね。どうしよう。どっちにも入るなんてちょっと迷う。

私は静かにひとつの決断をした。やっぱり夢8に入ろう。生誕グッズほしい。ライブも行きたい。後悔したくない。

晴れてダブル会員となる。

みなしょーの円盤を買ったばかりということもあり超特急の円盤を買うことを躊躇していたのだが、こうなったらもう気持ちは止められない。11月29日に新しい円盤がリリースされるらしいが、新曲のCDが欲しかったし、5人での最後のライブを観たかったし、超特急募も気になる。超特急の歴史を少しだけ遡りたかった。迷わずB9をカートに追加。ところが同じような考えの方が多いのかメーカー取り寄せですごく時間がかかり、結局購入先を変え、手元に届くのに3週間くらいかかってしまった。

B9を待っている間にテレ東の音楽番組に出演したり大阪で行われたフェスに出演した時のライブ映像がTVerで配信されたりしたのを見る機会があった。LessonⅡのパフォーマンスを初めて見たが、フォーメーションもダンスも想像を超えるカッコ良さ。カメラワークも素晴らしかった。たくちゃんの最後の決めポーズ。その表情の妖艶さに息を呑んだ。MVもいいけどやっぱりライブを観たい。改めて強くそう思った。

夫には、私が超特急を推していることを否定はしないが自分は超特急には興味ないので自分の前で曲をかけるな、と言われていた。食わず嫌いだ。なんとかして見せたい。超特急の良さを知って欲しい。テレビで見るから少しだけ時間ちょうだい、という手を使いまんまと夫にも見せる事に成功した。私があまりにも熱心に推しているので少しは気になっていたのだろう。わりとあっさり見てくれた。見終わった夫は一言「良かったよ」と言った。なんだか嬉しかった。

B9を待っている間だったと記憶している。12月10日のぴあアリーナMMのライブが生配信されるというニュースが飛び込んできた。私は叫んだ。比喩ではなく、本当に叫んだ。ライブを生配信で観られるなんて。こんなご褒美いいのか。

ところがその日は陸上の1万メートルの日本選手権がある(夫も私も陸上長距離が見るのも走るのも好きなのです)。パリ五輪の選考大会になっており、夫が実業団で一番推している旭化成の相澤晃選手が久しぶりに走ることになっている。その上、学生(当時)長距離界ナンバーワンの田澤廉選手が日本記録に挑む予定で、夫は何か月も前から楽しみにしていた。私だってそうだ。

だけど今は超特急が見たい。時間は完全に被る。

アーカイブあるし、あとで観ればいいか。こういう時、私は自分の要望を優先しない。子供の頃からそうやって生きてきた。今回もそうしようと最初は思った。

でも。本当にそれでいいの?せっかくライブの時間を超特急と8号車さんと共有できるのに。戦う前から土俵を降りていいの?(なぜ相撲なのかは突っ込まないでください)

思い切って夫に生配信を観たいと言ってみた。すると夫は「1万メートルは録画で見ればいいし、生配信を観よう。しょうがない、超特急見てやるよ。」と言ってくれた。超特急に冷ややかなスタンスを貫いていた夫だったが、多分この時けっこう興味を持っていたのだと思う。

良かった。最初から諦めてちゃだめだな。また超特急に背中を押されたのだった。

こうして12月10日15:30に私と夫はテレビの前に座った。夫の前にも水辺が広がりつつあった。

TIMEを観た時のあれこれは、また機会を改めたい。

 

※一部加筆・修正しています。

 

大変長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

夜明け前〜超特急と出会うまで

 

はじめまして ルビイと申します。

ようこそいらっしゃいませ。

このブログは、超特急と出会い沼に堕ちるまでとその後の心の浮き沈みを記したものです。

初乗車に向けて今一度心の整理をしてみようという意図があります。

記憶に頼って書いてありますので実際の名称や日付け等と相違があるかもしれませんが、その辺はご容赦下さい。

簡単に自己紹介を。

私は地方住みの大人新規8号車です。同じく8号車の夫と二人暮らしです。

夫が8号車になった経緯は面白いかもしれないので、機会があればまた改めて記したいと思っています。

まずは私の話を。

では。

 

超特急。

それは色とりどりの花が咲き乱れる深いふかーい沼。

これは私が超特急と出会うまでのお話である。

時は2022年春。

私はチェリ家(注:チェリケと読む)だった。チェリ家とは「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」略してチェリまほオタの愛称である。

映画化に向けての再放送でハマったのだが、その件は本題とは無関係なので割愛する。

とにかくご存知のようにチェリまほに六角祐太役で草川拓弥くんが出演していたのである。

私は安達が一番好きだったのだが、六角も好きだった。

チェリ家で六角を嫌いな人なんていない。

草川拓弥くん(以下たくちゃん。赤楚衛二くんがたくちゃんと呼んでいた事もあり私にとってはどうにもこうにもたくちゃんなのである)は要領良くて愛嬌たっぷりで時に真実をズバリ突く六角を好演した。

後日円盤を購入し特典映像を見た時、私は少し違和感を覚えた。

「僕はそんな愛されキャラじゃないんで」

インタビューで話す彼は全く六角ではなかった。少し冷めた目をしていて、無愛想ではないけどこちらに距離を置いている。そんな感じがした。

それがすごく気になった。

その時たくちゃんは間違いなく私の心に爪痕を残したのだと思う。

 

風間太樹監督が描くチェリまほの世界観が好きだった。

だからその後「みなと商事コインランドリー」(以下みなしょー)というドラマでたくちゃんが主演すると聞いた時は、たくちゃんもさることながらチェリまほの3話と4話を監督した湯浅弘章監督が一部演出を手掛けると聞いて、どちらかというと監督に興味をそそられて観てみようと思った。

最初はその程度だった。

夫は観ないと言ったので家では観られず、昼休みにタブレットの小さい画面でコソコソ観たのであまり入り込めなかったのだろう。みなしょー1はまあまあ面白かったね、くらいで終わり、その後たくちゃんの事を考える機会はそんなに多くはなかった。

1を観たからには、やはり2も観たくなるのが世の常。

翌年運命のみなしょー2を迎える。

普通に見始めたのだが、8話を終えたあたりからだんだんみなしょーのことが四六時中頭から離れなくなってきた。

みなしょーについては言いたい事は山ほどある。

だがそれも本題とは外れるので割愛する。

たくちゃんは細やかな表情で感情の機微を表現する素晴らしい演技だったと思う。湊さんはすごく魅力的な人物なのだが、強烈なキャラクターであるシンくんを演じる西垣匠くんの方が最初は気になっていた。

 

そんなある朝、インスタのタイムラインに流れてきた動画に目を奪われる。

たくちゃんだ。緑色のセットアップを着て踊っている。

DANCE DANCE DANCING!のタクヤソロ動画だった。

なにこれ。これたくちゃん?え、こんな顔するんだ。

てか、めっちゃカッコいい。ダンス上手い。

ショート動画だった。続けて何度か見る。

うわ。ヤバ。可愛い。カッコいい。

もちろんたくちゃんが超特急の一員である事は知っていた。しかし年齢的な事もあり、あまり見てみようとは思わなかったのも事実。だから超特急についての知識は皆無に等しかった。

でもこの動画で気になった。見てみたい。

さっそく昼休みにYoutubeでDDDのダンプラの方を見た。なぜダンプラかというと単に候補の上の方にあったから。

髪を明るく染めたたくちゃんは軽やかに踊っていた。ダンスが上手い。メンバーとも揃っている。曲がすごくいい。ボーカル上手い。

それに可愛い。可愛い。可愛い。

センターにいる髪がピンクっぽい人の動きの滑らかさに驚いた。ダンスというより祭事や神事で舞を捧げているようにも見えた。それにボーカルの人めちゃ踊ってる?

どうも超特急は思っていたような普通のアイドルグループではなさそうだ。

続けて何度も見る。気に入った動画は何度もリピする傾向にある私はそれから数日DDDのダンプラを見続けた。それとたくちゃんのダンスをまとめた動画、超チューバーのたくちゃんが出ている回などを見漁った。超特急はメンバーの入れ替わりがあり、今は9人体制だという事を徐々に理解する。

そんな中Lesson IIが配信された。この時の私は超特急が好き、というわけではなく、超特急にいるたくちゃんが好き、というスタンスだった。Lesson ⅡのMVの感想は、ずいぶん攻めた曲だな、ダンスのパート少ない、いっぱい人いて誰が誰かわかんない、てか、たくちゃんカッコ良すぎだろ、というところだったか。

それでもまだ円盤を買ったりする事を躊躇していた。

こんなに年下のグループを推すなんて。いやいやいやないないない、とまるでみなしょーの湊さんのように自問自答していた。

しかしやはり湊さんのように好きには抗えないのである。

動画を見ると言っても私に許された時間は昼休みの20分程度。家では見られない。毎日昼休みに少しずつ動画を見ていた。

ある日ひとつの曲に行き当たる。

なんかやたらMORA MORAっていうワードが出てくるな。気になる。MV見てみようかな。

再生した。見終わった時、私は固まっていたと思う。

ナンダコレイマノナニナンダッタノ………

もう一度再生する。

今までいろんなアーティストを推してきた。音楽が好きだし推し事は楽しい。

でもこんなに初見で心を奪われた事ってあったっけ?いやなかった。最初からこんなにカッコイイって思う事ある?

でもたくちゃんが…どこにいたのかわからない。続けてダンプラを見た。ベージュのトップスがたくちゃんね、おけ。MVを見た。やっぱりよくわからない。フォーメーションが目まぐるしく入れ替わる。この時は本当にメンバーを認識してなかった。何度も繰り返し見る。見るたびにボーカルの声が脳に沁み入る。そして見るたびに思う。

うわ、カッケー……

※以下、脳内風景です
目の前に水辺が広がった。ドボーンと音がして目の前が真っ暗になった。

多分後ろからユーキくんにドロップキックされて沼に堕ちたんだと思う。

もう超特急しか見えないし、タカシくんとシューくんの声しか聞こえない。

強烈だぜ見くびるな Da Da Dance Ah…脳裏に焼き付けろヤバい予感…※ここまで脳内風景です

 

いや、まじヤバいって…

私はその日はっきりと超特急の沼に堕ちたのである。(日付けまでは覚えていない)